そば粉の種類と特徴

そもそもそば粉には、製粉方法の違いによって石臼挽きとロール挽きの2種類があります。

石臼挽きそば粉

石臼挽きそば粉とは、石臼で挽いたそば粉です。石臼で挽いたそば粉は基本的に全粒粉になります。製粉時の熱を持ちにくいため、風味が残りやすいのが特徴です。粒度が細かいものから粗いものまで混在するため、麺に適度な弾力がつきます。

ロール挽きそば粉

金属製の2本のロールを回転させて隙間を通り挽砕する製法です。ローラーで製粉することで、石臼挽きそば粉よりも細かい粒子が揃ったそば粉を作ることができます。粒度を一定に揃えることができるため、製麺性と品質の安定化が可能です。また、ツルっとした食感でつながりやすいそば粉ができるため、そば打ち初心者にも好まれます。白いそば粉から黒いそば粉まで幅広いそば粉を製造できます。

石臼挽きそば粉の特徴・魅力

製粉方法

石臼で製粉する方法は、大きな石臼を回転させてそば粒を挽く伝統的な手法です。そば粉は熱に極めて弱く、製粉時に熱を加えすぎると本来の香り高い風味が失われ、食感も損なわれてしまいます。しかし、石臼からは熱が持ち出されにくいため、そばの風味を最大限に活かすことができます。

挽き出される粉は、粒度が細かいものから粗いものまで様々な粒子が混ざり合っています。このように粗さの異なる粒子が混在することで、そばの食感やコシにメリハリが生まれます。

風味と食感

石臼挽きそば粉は、従来のロール挽き製粉と比べると風味や食感に大きな違いがあります。

石臼挽きは熱を持ちにくい製法なので、ソバの実から生まれる香ばしい風味がしっかりと残されます。また、石臼で粗く挽いたそば粉は通常のそば粉とは異なり、大きな粒や小さな粒が混在しています。さらに、粒子の断面は繊維を引き裂いたようなザラザラした質感になっています。このような粒子の粗さと繊維質の断面が集まって、石臼挽きそば粉の特徴的な風味と食感を生み出しているのです。

このザラザラとした質感が、口の中でそばの風味を際立たせ、本来の美味しさを引き立てます。美味しいそばを食べた後に、しばらくしてまた食べたくなる、という経験をされた方も多いのではないでしょうか。石臼挽きならではの豊かな粒度と繊維質の断面こそが、そばの魅力を最大限に引き出しているのです。

このように石臼挽きそば粉は、香り高い風味と絶妙な食感が特徴的です。ぜひ様々なレシピで本格的なそばの味わいを堪能してみてください。

栄養価の高さ

そばにはタンパク質や食物繊維、ミネラルなどの様々な栄養素が豊富に含まれています。しかし製法によっては、タンパク質やデンプンなどが損傷し、栄養価が損なわれてしまう場合があります。石臼挽きそば粉は製粉の際に熱を加えないため、そば本来の栄養価を損なうことがありません。

石臼挽きそば粉には、タンパク質や脂質、ポリフェノールなどの良質な栄養素が非常に多く含まれています。ロール挽きそば粉と比べても栄養価に優れているため、健康志向の方におすすめです。

全粒粉の魅力

そばの栄養を全部

そばの実の皮には、食物繊維やミネラルが豊富に含まれています。全粒粉を使うことで、これらの栄養を丸ごと摂ることができます。

風味豊か

全粒粉のそば粉は、そばの実の自然な甘みが感じられます。そばの実の香ばしい風味を、最大限に楽しめる点が魅力です。

食感の楽しさ

不規則に挽かれたそばの皮の食感が加わり、より豊かな食感が楽しめます。

一物全体食としての魅力

「一物全体食」とは、食材を丸ごと食べることで、本来の栄養をバランス良く摂る食事法です。石臼挽き全粒粉のそば粉は、まさにこの考え方にぴったりの食材と言えるでしょう。

そば粉の原料の品質

国産そば粉100％使用かどうかを確認します。石臼引きそば粉の産地や品種にこだわりがある場合は、それらの情報も確認しましょう。

そば粉の価格と量

業務用そば粉の場合、大容量での購入がお得な場合が多いです。しかし、保存期間や使用頻度を考慮して適切な量を選びましょう。

メーカーの信頼性

石臼引きそば粉の製造方法や品質管理に関する情報が明確なメーカーを選びます。顧客の評価やレビューも参考にしましょう。

用途に合わせた選択

そば打ち用、ガレット用、そばがき用など、用途に適したそば粉を選びます。そば粉の粒度や配合比率が用途によって異なる場合があります。