蕎麦の栄養価といえばルチンが有名ですが、高血圧、糖尿病の方で、医者から蕎麦食を勧められた方も多いでしょう。このルチン（フラボノイド）は、ポリフェノールの一種で、穀物類ではそばだけが持つ極めて特殊な物質です。活性酸素を除去する抗酸化作用があり、毛細血管に弾力を与え、丈夫にし、血流をサラサラにします。高血圧、脳梗塞の予防、心臓病、動脈硬化症や糖尿病などの予防にも効果があるといわれています。一般的なそば粉には、100ｇ中約10数ｍg含まれており、ダッタンそば粉には1,000mg以上も含まれています。

蕎麦には、体の血や肉を作る良質なタンパク質が豊富に含まれています。米の約1.5倍含有し、鶏卵の90％分近くの豊かなタンパク価を持っています。 蕎麦のタンパク質はとても良質で、必須アミノ酸のリジンが小麦粉や米の倍以上含まれており、そばと小麦を混ぜると、双方の必須アミノ酸のバランスが良くなり、タンパク質の価値が向上します。 （必須アミノ酸は、人体ではつくれないため、食物から摂取してください。）また、蕎麦のタンパク質は水溶性で消化されやすく、十割蕎麦は胃に負担を掛けません。

蕎麦のデンプンは短時間の加熱で、消化・吸収されやすいデンプンに変わり、エネルギー源になります。 食物繊維は、成人病に対し、予防や治療効果が認められていますが、蕎麦には5％程度含まれており、白米の2.5倍にもなります。その主成分は、ヘミセルロースですが、この成分は吸水性が強く、便秘や毒性制御、コレステロールの増加抑制などに、とても効果的だと言われています。その他蕎麦には、血中コレステロールを低下させる役目をしてくれる脂質、ビタミンＢ郡、 ミネラルなどが豊富に含まれており、蕎麦は多くの栄養素が凝縮されている健康食です。