そばの一種である韃靼（ダッタン）そば。じつは、韃靼そばは昔から健康に良いとされ、その成分は漢方薬としても取り入れられるほど優れているといわれております。現代でも、その成分が注目を浴び、現代病とも呼ばれる生活習慣病予防のための健康補助食品として食されています。

韃靼そば

和食がユネスコ無形文化遺産に登録されてから、日本食ブームが世界中で広がりました。おいしいだけでなく、健康的であることから各国で食されています。その中でも日本人が愛してやまない「そば」は、大きく分けると3種類あり、食用としては普通そばと韃靼そばがあります。私たちが普段食べているのは普通そばで、中国では甘そばと呼ばれています。では何故、中国で甘そばと呼ばれるのかというと、日本ではあまり食されなかった韃靼そばが、中国では苦そばと呼ばれていたからです。

北半球の山岳地帯を産地とする韃靼そばは、とても厳しい環境下でも育つので、中国やネパール、モンゴルで栽培されていました。1840年頃にドイツの植物学者が、モンゴル系タタール人が栽培していたことから、ファゴピラム・タータリカム・ゲルトネルという学名を登録しています。意味は「タタール人のそば」で、彼らが好んで食していたことから名づけられました。

山岳地方の厳しい環境でも育つ韃靼そばは、その実に栄養素を豊富に蓄えています。特に、抗酸化作用のあるルチンは普通そばの100倍以上含まれています。また、ルチン以外にも、体に良い影響をもたらす成分がたくさん含まれています。例えば、美容に欠かせないビタミンEも韃靼そばには含まれています。

その他にも脂質やカルシウム、鉄分など韃靼そばには人の体に欠かせない、健康維持に必要な成分がたくさん含まれています。

みなさんも、ぜひ健康維持のために韃靼そばを取り入れてみてはいかがでしょうか。